POSレジの市場規模や導入率についてくわしく解説
POSレジは、その場で在庫管理、商品管理、売上情報の抽出・分析などができる優れたシステムを備えています。
POSレジの需要は、小売業界において、2020年の新型コロナウイルス流行による影響も受けました。しかし、POSレジ導入にはメリットがあるため、現在も一定の需要があります。
本記事では、POSレジの市場規模、導入率、メリットについてくわしく解説いたします。
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POSレジの市場規模
まずは、国内におけるPOSレジの市場規模について見ていきましょう。さまざまな市場調査や調査分析を手がける株式会社矢野経済研究所の調査によれば、POSレジの市場規模の推移について、以下のような結果が出ています。
2017年度を境に、POSレジの需要は大きく拡大しました。主に大手コンビニエンスストアチェーンにおいて、大きな需要があります。
その後、2019年度には軽減税率が導入され、クレジットカードの統一規格への対応など、柔軟に対応できるシステムを求めてさらにPOSレジの需要は高まりました。
しかし、2020年度を迎えると同時に新型コロナウイルス感染症の流行が訪れます。これにより、経済活動に一時的な低迷が見られ、POSレジの市場規模も影響を受けた結果、例年よりも出荷台数は少ない数値となりました。
翌2021年度も新型コロナウイルスによる影響は留まることがなく、出荷台数は前年よりもさらに割り込みます。明確でない景気の先行きや、飲食業の業績不振といったコロナによる影響のほか、専用のPOSレジなどの端末に代わるタブレット市場の拡大、レジレス店舗が増えているといった背景が原因として考えられます。
さらに、食品宅配といったデリバリー業界も社会的に広く認知されるようになったこともあり、POSレジの市場規模の縮小に繋がったとも考えられるでしょう。
しかし、今後も引き続きPOSレジの需要は縮小していくとはいえません。コロナによって非接触決済の需要が高まり、セルフレジ導入のために、再びPOSレジの導入を検討する店舗は増えてくるでしょう。
POSレジの導入率
POSレジの需要はとくに飲食店を中心に高い傾向にあります。飲食業界に着目して導入率について見ていきましょう。
飲食店で売り上げを伸ばしていくには、在庫管理、商品管理、売上情報の抽出・分析などの効率化が欠かせないため、POSレジの導入が求められます。
飲食店リサーチによれば、飲食店に導入されているツールやサービスのうち、POSレジの導入率は41.6%にも上ったことがわかっています。
もっとも高いのがキャッシュレス決済で、その導入率は55.2%です。また、さまざまなツールやシステムを導入した結果、満足度が高かったものとして、POSレジや集客メディア、キャッシュレス決済がトップに挙げられています。
「簡単にABC分析ができる」「顧客台帳と紐付けることで過去の注文を速やかに確認できる」「後日トラブルが発覚してもすぐに対応できる」といったように、単にレジとしての機能だけでなく、高い導入率を裏付けるような満足している意見が見られます。
POSレジを導入したことによって、1人分の人件費が浮くほどの成果に繋がっているケースもあります。
POSレジを導入する6つのメリット
POSレジの導入により、さまざまなメリットが実感できるでしょう。そのメリットについて、具体的に細かく見ていきましょう。
1.マーケティング戦略の最適化
POSレジで会計業務を行うことで、データ分析に必要な売上データの収集がリアルタイムでできるようになります。いつ、誰が、何を、どのくらい買ったのか、これらを詳しく把握できるため、経験的な観点からだけでなく、正確な分析が可能です。
在庫管理や商品管理、売上情報の抽出・分析など、より正確に分析できるようになることで、マーケティング戦略の最適化が可能です。
2.業務の効率化が期待できる
POSレジの導入によって会計業務の自動化を進められれば、より正確でスピーディーに作業が行えるようになります。
自動化に加えて会計業務が簡略化されることで、まだ経験が浅いスタッフでもスムーズなレジへの対応が可能です。
これにより、長期的には人件費や教育コストの節約につなげられるでしょう。
3.顧客満足の向上につなげられる
POSレジは、会計業務をスムーズに行えるように最適化されています。会計業務を行うなかでとくに気をつけたいのが顧客を待たせないことです。POSレジを導入すれば顧客満足度が上がる会計業務が行えます。
さらに、キャッシュレス決済に対応して支払うための手段を増やしたり、ポイントシステムを導入したりすることで、顧客満足度の向上につなげられるでしょう。
4.ヒューマンエラーが防止できる
人が手入力でデータを入力しようとすると、どれだけ気をつけていてもどこかでミスが発生してしまいます。人が手作業で行うのであれば、仕方のないことです。
POSレジは、会計業務を行う際、商品情報を登録する際にスキャナーでバーコードを読み取ります。金額を直接打つわけではないため、入力ミスが発生する心配がありません。
また、軽減税率が導入されてから、商品ごとに消費税率が異なるために正確な処理が必要になりましたが、POSレジであればスムーズかつ正確に計算してくれます。
同じく、セールやキャンペーンについても柔軟に対応可能です。ヒューマンエラーの防止に効果があるでしょう。
5.強固なセキュリティ対策を実施できる
POSレジに記録されるのは、顧客による商品の購入についての情報ばかりではありません。そのときレジを操作した担当スタッフの情報も履歴として記録されます。
後から何か問題が発覚した際、誰に原因があったのか明確にできます。これにより、不正を未然に防止する役目もあり、健全な店舗経営が目指せるようになるでしょう。
6.店舗に最適な種類を選んで導入できる
POSレジには、さまざまな種類が存在します。機体のサイズだけではなく、備わっている機能もさまざまです。
小規模な店舗であればサイズも機能もコンパクトなPOSレジを導入するといいでしょう。
一方で、規模が大きくさまざまな商品を扱う店舗であれば、それに対応できるさまざまな機能を備えたPOSレジの導入がおすすめです。
ほかにも、移動販売やイベント販売向けに最適化されたPOSレジも存在します。
このように、店舗によって最適なPOSレジを導入できるのは、大きなメリットです。
POSレジの需要は高まる
POSレジは、小売業界で高い需要があり、新型コロナウイルス流行による影響は受けたものの、これから先も必要とされるであろうと予測できます。飲食店をはじめ、小売業界ではPOSレジに備わっている優れた機能が求められているためです。
POSレジ導入のメリットをふまえ、ぜひ導入をご検討ください。