POSレジ導入にも利用できる業務改善助成金の概要について解説
POSレジを導入する際、かかる費用について考えざるを得ないこともあるかもしれません。
事業をサポートしてくれる助成金は多数存在し、POSレジ導入にも利用できるものがあります。
本記事では、POSレジ導入にも利用できる業務改善助成金の概要について、詳しく解説します。
目次
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POSレジ導入にも利用できる業務改善助成金とは
厚生労働省が行っている中小企業または小規模事業者向けの助成金制度が、業務改善助成金です。対象となる企業や事業者の生産性向上をサポートすることを目的としており、事業場内最低賃金の引き上げを図ります。
生産性向上を目的とした、機械設備やコンサルティング導入、人材育成、教育訓練を行うことにより事業場内最低賃金の引き上げに成功した場合、そのときかかった費用の一部について助成金が受け取れます。
支給要件
業務改善助成金を確実に受け取るために、支給要件について詳しく確認しておきましょう。
業務改善助成金の支給要件は、以下の4つです。
● 事業場内最低賃金を引き上げること、またそのための計画を策定し就業規則などに規定すること
● 引き上げ後、確かにその額の賃金を支払うこと
● 生産性向上を目的とした機械設備やコンサルティング導入、人材育成、教育訓練などを行い、そのための費用を支払うこと
● 解雇や賃金の引き下げなど、業務改善助成金の不交付にあたる事由がないこと
3つ目の生産性向上のための費用の支払いですが、経費削減のために支払った経費や職場環境改善のための経費、通常の事業活動のための経費は含まれないことを覚えておきましょう。
業務改善助成金の助成額
業務改善助成金の助成額について、詳しく見ていきましょう。
助成額は、厚生労働省のホームページから確認できます。
区分 | 事業場内最低賃金の 引き上げ額 |
引き上げる 労働者の人数 |
上限額 | |
右記以外の 事業者 |
事業場の規模が 30人に満たない事業者 |
|||
30円 | 30円以上 | 1名 | 30万円 | 60万円 |
2〜3名 | 50万円 | 90万円 | ||
4〜6名 | 70万円 | 100万円 | ||
7名以上 | 100万円 | 120万円 | ||
10名以上 | 120万円 | 130万円 | ||
45円 | 45円以上 | 1名 | 45万円 | 80万円 |
2〜3名 | 70万円 | 110万円 | ||
4〜6名 | 100万円 | 140万円 | ||
7名以上 | 150万円 | 160万円 | ||
10名以上 | 180万円 | 180万円 | ||
60円 | 60円以上 | 1名 | 60万円 | 110万円 |
2〜3名 | 90万円 | 160万円 | ||
4〜6名 | 150万円 | 190万円 | ||
7名以上 | 230万円 | 230万円 | ||
10名以上 | 300万円 | 300万円 | ||
90円 | 90円以上 | 1名 | 90万円 | 170万円 |
2〜3名 | 150万円 | 240万円 | ||
4〜6名 | 270万円 | 290万円 | ||
7名以上 | 450万円 | 450万円 | ||
10名以上 | 600万円 | 600万円 |
事業場の規模が30人に満たない場合、以下のうちどれかを満たしていれば通常よりも上限額が高くなります。
● 事業場内の最低賃金が920円未満である
● 生産性を示す数値のうち直近3ヵ月と前年・前々年・3年前のどれかと同じ月と比較して15%以上の減少が見られる
● 社会的または経済的など外的要因によって利益率の低下が見られる
助成金の対象について
業務改善助成金の対象となるのは中小企業事業者であることに加え、事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が30円以内の事業場に限定されています。
助成率について
助成率は、事業場内最低賃金の金額によって異なります。
● 870円未満:9/10
● 870円以上920円未満:4/5(9/10)
● 920円以上:3/4(4/5)
厚生労働省が定める生産性要件を満たしている場合、カッコ内の助成率が適用されます。
業務改善助成金における生産性とは、1人の労働者に対する付加価値を指しており、申請する際の直近の決算書類と3年度前の決算書類に基づき、比べてみて一定の伸び率が確認できれば、支給額が加算される仕組みです。
助成金が支給されるまでの流れ
業務改善助成金が実際に申請してから支給されるまでの流れについて、順を追って見ていきましょう。
1. 必要書類の提出
まずは、必要書類を用意して提出します。用意するのは交付申請書ですが、事業改善計画および賃金引上計画についての記載が必要です。[注1]
なお、提出先は都道府県労働局となります。
2. 交付通知の確認
申請内容が適正だとしっかり認められた場合、その交付申請書は受理されます。その後、交付通知が届くので確認しましょう。
3. 各計画の実施
交付申請書の内容のとおり、業務改善計画および賃金引上計画を実施します。
4. 報告書の作成および提出
各計画の実施後、状況に基づいて事業実績報告書を作成し、都道府県労働局宛に提出してください。
5. 助成金の支給確定通知
提出した事業実績報告書が受理されれば、助成金の支給確定通知が届きます。
6. 請求書の提出
助成金の受け取りにともない、請求書を作成して都道府県労働局宛に提出します。
7. 支給された助成金を受け取る
助成金の支払いが完了したら、業務改善助成金の申請から受け取りまでの流れは完了です。
業務改善助成金の活用にはPOSレジ導入がおすすめ
POSレジには、会計業務の効率化だけでなく、事業をサポートしてくれるさまざまな機能が豊富に搭載されています。導入によるメリットについて、いくつか見ていきましょう。
売上情報の記録および確認
POSレジを介して会計業務を行うことで、その売上情報をリアルタイムで記録できるようになります。これにより、店舗における生産業務や売上日報の作成が誰でもスムーズに行えるようになるでしょう。
売上情報を確認できれば、売れ行きについても詳しくチェックできるため、マーケティングにも役立てられます。
人件費の節約
POSレジに備わっているいくつもの機能を活用することで、多くの業務を効率化させられます。これにより、労働量が減ることで人件費の節約が期待できます。
売上情報を確認し、混み合う時間帯などを確認しておけば、より最適な形でスタッフを配置することも可能です。
複数店舗の一元管理も可能
たとえば、複数の店舗を展開している場合、POSレジを導入しておけば、その売上情報を一元管理することも可能です。店舗ごとに売れている商品と売れていない商品を確認することで、商品の移動などもスムーズに検討、指示できるようになるでしょう。
ヒューマンエラーの防止
POSレジを使用する際、たとえば会計業務であれば商品情報はバーコードの読み取りによって行います。金額の打ち間違いなどが発生するリスクが減らせるようになるでしょう。
業務改善助成金を活用してPOSレジを導入しましょう
さまざまな優れた機能を持つPOSレジを導入することで、多くのメリットが得られるでしょう。導入にともなってネックとなるのがかかる費用についてですが、業務改善助成金を利用すればコストの負担も減らせるのがポイントです。
ぜひ、POSレジ導入をご検討ください。